2006年07月 → 戻る  
 
一箱古本市メイキング・レポート final 片付け編 2006.07.26  

2日目、「一箱古本市」終了後に交流会として軽い打ち上げのようなものを
行いました。お茶とお菓子をつまみながらのお話会で、南陀楼さんから「一
箱古本市 仙台」の感想や印象的な箱についての話、東京の「一箱古本市」の
様子などをお聞きしました。お声をかけて集まったのは、屋号でいうと、紅
梅堂、雑華文庫、三養舎、ひとさじや、鶴卷堂、化石になった少年、三妹堂、
handicrafty、箱庭・UFO(遊歩)、マミちゃんの本棚、Happyhour、といった
面々。この会の間に、売り上げ集計も出来上がって皆さんにご報告もでき、
盛り上がりました。こうして2日間の「一箱古本市 仙台」は幕を閉じました。
ここまでは前野久美子執筆。
    
はい、ここで書き手が交代し、前野健一が片付け編をお送りしますよ。ちな
みに交流会の間に売り上げ集計をやったのも僕ですが、よく庭番では、
「誰が」その作業をやったのか明記してなくて、なんとな〜く久美子が行っ
たかのように読み取れちゃう文、というのが時々でてくるんですけどもね、
大抵、実際作業しているのは、僕で〜す〜。
さて、「一箱古本市」は、8日(土)、9日(日)の2日間。
その翌日=10日(月)は店を臨時休業して後片付けに突入しました。
この朝は、拙宅にご宿泊の南陀楼さんとともに起床。
娘を保育園に送り、久美子と南陀楼さんが車で古本屋の萬葉堂・鈎取店へと
向かうのを見送ると、放心状態となりしばらくぼーーーっとする。この2日、
いや準備期間も含めて怒濤の日々の反動といえよう。しかし!「一箱古本市」
が終了して片付けにとりかかるのもこれからだというのに、既に次の企画が
動き出しており、前野久美子、田中栞さん、「一箱古本市」出品者でもある
千田佐知子さん、3人は昼前に火星の庭で待ち合わせして、市内某所へ向か
うことになっている。(そしてそのコトを僕が知らされたのは当日の朝であ
る!)久美子・南陀楼組は、萬葉堂で慌ただしく買い物をした後、火星の庭
へ。南陀楼さんには、当店の通常メニューにある、セイロンカリーとバナコ
コをお召し上がりいただく。あわただしかった2日間の分もゆっくりしてい
ただきたかったが、木箱・テーブル・イスその他諸々が散乱する店内でのお
食事とならざるを得ず、通常の状態の火星の庭をご覧いただくことも結局な
いまま、お別れとなりました。お世話になりましたーーー!!!
前述の通り、久美子ら3名は出発。今後の庭番で追々語られていくであろう
次の企画の内容はここではまあ置いておくとして、そんな流れで、私一人で
仕事に取りかかる。昨日の飲食の片付け、この数日間遅れがちでたまりまくっ
ていたネット通販の返事、通販の本の発送などなど。そしてやっと一箱古本
市の遠方から参加の方々へ返送する作業にたどりつくが、まずは、同封する
各店個別の集計結果の表作り…というあたりでもう夕刻となっており、久美
子ら3人は火星の庭に戻ってきたがその後すぐまた来年の企画のためのミー
ティングを別会場で行うことになっており、さらに3人の方々が合流して、
6人で火星の庭を出発。僕も保育園に迎えに行かなければいけない時間と
なって、返送する本の箱詰めまでたどりつけず。(久美子:なんかずいぶん
ひどい人のように書かれているなぁ。実際そうか。)
毎週水曜と第2火曜が定休日なので、つづく11日(火)、12日(水)も店は休
み。2人がかりで片付け作業を続ける。遠方からの参加者への本の返送は13
箱、火曜日でほぼなんとか片付く。店内を通常営業できるように復旧するま
での道のりはさらに遠く、棚を移動して、本を入れて、箱を片付けて…開店
前夜を思い出す作業が続く。水曜の夜に久美子が子どもの面倒をみるため帰
宅してからはまた健一ひとりの作業となって、結局、これで営業できる、と
いう状況にすることができたのは夜も明けた木曜日の午前5時。木曜日は通常
営業できましたが、僕は家で夕方まで倒れておりました。さて、そんな感じ
で片付けもなんとか無事済みました。ご来場のお客様そして出品者の皆さん
の双方からご好評をいただくことができた、という感触があり、やった甲斐
があったなあ、と思います。ありがとうございましたーーー!!!!
(P.S. 開催から10日以上経ったわけですが、「一箱古本市」の会場作り
を必死でやっている夢を見ましたよ。起きてその話をすると、久美子もその
夢を見ていたという……。)
   
△最新の庭番便りへ戻る


一箱古本市メイキング・レポート vol.4 2006.07.21  

2日目の結果報告とまいります。
      
7/9総点数は298点、総売上は148700円でした。
      
出品者別1位は岡崎武志堂さん13460円、2位は木版画屋からこさん11200円、
3位は三妹堂さん9200円でした。2日目で雨だったこともあり初日よりは
落ちましたが、なかなかの結果だったのではないでしょうか。
       
そして!総合発表です。
      
「一箱古本市 仙台」総合点数は777点 総合売上は377110円でした。
       
点数1位は古書ふみくらさん、52点。
古書店以外での1位はなんかん堂さん35点、2位は岡崎武志堂さんさん33点、
3位はマルトさん32点でした。
      
売上1位は木版画屋からこさん25400円、2位は岡崎武志堂さん24910円、
3位は三妹堂さん21100円、4位は紅梅堂さん19780円でした。
       
おもしろいことに点数が多い人が売上もいいというわけではないのです。
ある箱は3冊で7200円という売上の人もいました。
        
会場が狭く、人も多かったのでじっくり見ることが出来なかったため、見逃
しているものもあったと思います。吟味する時間があったらまた違った結果
になったような気がします。初めてなので比較しようがないですが、ナンダ
ロウさんの「(この結果は)立派ですよ」という言葉を素直に受け止めて、
やったー!と喜ぶことにしましょう。
       
さて、イベントの収支はどうだったのでしょう。
    
      
収入
 出品料(7/8 47箱 7/9 43箱 計90箱分)90000
      
       
経費
 フライヤー3000枚          11500
 フライヤー各所へ10通         1100
 出品者募集DM30通           2400
 メディアへDM20通           1600
 パンフレット1000枚製作費      16000
 パンフレット市内各所へ郵送10通    1100
 パンフレット出品者&顧客&
 メディアへ郵送120通         11000
 必要書類のコピー200枚        1000
 ポスターや会場案内物作成       1200
 古本市会計時の買い物袋        1500
 広告費「ほう書月刊」         6000
 文具などの雑費            1500
 雨天時のシート等           1200
        
            差し引き合計 32900
        
        
実質準備期間 2ケ月
一箱古本市のための火星の庭使用期間 4.5日間
     
        
         
一箱古本市が各地で開かれようとしているらしい。仙台での準備をしている
ときに、沖縄の知人がとても興味を持っていることを知り、少しでも参考に
なればと、出品者の募集要項や出品者マニュアル、マスコミ関係者へ配布し
た資料などを送った。実際、仙台でやるときに不忍ブックストリートがサイ
ト上で詳細に一箱古本市の情報を開示してくれていたことが、どれほど心強
く、助かったことだろう。おこがましいけれど、地方開催の一つの目安にな
ることができれば、苦労の甲斐があったというもの。
       
ちょっとシビアな話。
収支を見ていただければわかるように、このイベントのみでは儲かることは
ない。薄々感じていたがはっきり数字が出ると「やっぱり」と認識した。経
費的には赤字ではないが、ここには労賃や諸経費(パソコン周辺、通信費や
駐車場代、光熱費など)が入っていない。準備はもちろん、当日も人手がか
かる。幸いボランティアをかって出てくれた人達のおかげで人件費がかから
なかった。が、一個人店の古本屋がやるにはよほどの覚悟と楽天が必要だと
思う。お店を数日間閉めるわけだから当然だ。予想外に火星の庭の古本も売
れたので、綱渡り的に「大損」にはならなかった。2日間で古本は6万円ほ
ど売れ、飲食部門はテイクアウト用に食器など仕入れたものを引くと儲けは
2万円くらい。これでは火星の庭の通常営業を数日間補填する額にはならな
い。大げさに言っているわけではなく、楽しいけれど儲からない、というこ
と。(だからといって火星の庭がまったくのボランティアだったのか、とい
うのも違うのでご心配なく)
           
こんなことは知りたくないという人は読み飛ばしてくださいね。
「次のためにも参加者に理解してもらうためにも、きちんとプロセスや収支
などを公表したほうがいい」と、ナンダロウさんにアドバイスもいただいた
ので、公開することにしました。厳しい現実はありますが、地方初の一箱古
本市を仙台でやることができたのは、心からよかったと思っています。一箱
古本市は火星の庭のイベントというより火星の庭を使った仙台の本好き達の
イベントというつもりでやりました。次が行われる場合は、より良い形でで
きるよう私も考えていきたいと思います。その際は、このサイトでまずご案
内すると思いますので、「おもしろそう!」と感じていただけましたら、ぜ
ひご参加下さいませ。
       
第1回は何より大盛況、古本祭りのニーズをしっかりと感じることができて、
日々の古本業の励みにもなりました。参加者の方々、足をお運びいただいた
お客様、情報を取り上げていただいたNHKラジオ、河北新報、朝日新聞、
s-stile、COLOR、KAPPO、仙台リビング新聞、彷書月刊(敬省略)、ブログ
やメルマガで告知して下さった方々、そしてそして南陀楼綾繁さんをはじめ
とする不忍ブックストリートの方々に改めてありがとうございました!!
         
で、終わりとすればかっこはいいのですが、「片付け編」を次回載せます。
       
△最新の庭番便りへ戻る


メディアテークにて上映! 2006.07.20  

火星の庭のもうひとりの方、
 前野健一が書いております。
      
明日と明後日、7/21、22
せんだいメディアテークにて行われる上映で、
私・前野健一の作品「88(ダブルエイト)」も登場!!
情報はこちらに。
http://blogs.yahoo.co.jp/mn88ken1/11939336.html
どうぞよろしくーーーーー!!!!!
          
ビデオ作品を多数製作してきましたが、
その中から今回は、
実写SF特撮シリーズ「88」の
第1話と第2話をお送りいたします!
           
ちなみに第3話はただ今製作の真っ最中。
メイキングのレポートなどを
『第四惑星より愛をこめて -前野健一のブログ-』
http://blogs.yahoo.co.jp/mn88ken1/
にて掲載中でーーーーーーーす!!!
         
△最新の庭番便りへ戻る
        


チェコのマッチラベル展開催中! 2006.07.20  

今月いっぱい店内の壁に展示しているのが、50〜60年前の「チェコのマッチ
ラベル」です。ただのマッチとあなどるなかれ。デザインと色彩感覚に優れ
たチェコ人のセンスはここでも飛び抜けていて、どれもため息モノでありま
す。未見の方はぜひともご覧くださいませ。
        
数百点のマッチラベルのほかにも、おもしろいものがいろいろあります。こ
のマッチラベルの所有者である南陀楼綾繁さんがチェコでコレクターから
マッチラベルを譲り受けた時に一緒に入っていたマッチラベルの雑誌。

へぇ〜〜こんなものもあるんですねー。なんでもヨーロッパではコレクター
がたくさんいて、交換会なども活発に行われているそう。この雑誌、デザイ
ンも洒落ています。
        
もう一つ、南陀楼さんがチェコでの旅行記をまとめた本。
この世に一冊限りの手製本です。

旅から帰ってきてこういうものを作りたくなる気持ち、わかります。タイト
ルが「プラハへの出奔日記」、副題に「古本とマッチラベルを求めて」
2001.5.31-6.12となっております。なかを見るとさすが紙モノ狂。

ビールのコースターやマッチラベル、電車の切符、劇場チケット、路線図、
購入した本のカラーコピーなどなどが愉快にばんばん貼られています。旅の
空気が詰まったこの本、大好きです。
       
私も10年前(!)にチェコに1ケ月ほど滞在したことがあり、チェコに魅
了された一人。あ、せっかく南陀楼さんにお会いしたのにチェコの話をする
のをすっかり忘れていました。旅は遠くになりけり…。
      
どうぞ日本のチェコへ遊びに来て下さいね。
     
チェコのマッチラベル展
    
△最新の庭番便りへ戻る


一箱古本市メイキング・レポート vol.3 2006.07.19  

7月9日(日)
       
7時起床。日曜日は娘を平日の保育園とは別のところに預けていて、お弁当
が必要。リクエストに応えて、ポテトサラダとオムライスを作る。新じゃが
のサラダがめちゃくちゃおいしい。火星の庭は昨日のトーク会場のままなの
で、ケンを起こして「とにかく店へ行って準備してて」とせかす。自転車で
娘を保育園に預け、店へ着くとケンが会場作りをしていた。ナンダロウさん
は一度来て、すでに塩竈のエスプへ向かわれたという。エスプには初代ガロ
編集長の長井勝一漫画美術館があり、つげ義春や水木しげる、白土三平、永
島慎二などの原画がたくさんあるのだ。
        
あと30分で搬入が始まるぅーーー。と怒濤のセッティング。火事場のバカ
力。ケンのアイディアでレイアウトが変わった。死んでいた窓側にイスを並
べ座面に箱を並べたら、すっきり見やすい。カフェスペースをカウンター側
に設置、おーーいい感じ。田中栞さんが到着。ごく近所のホテルに宿泊して
いたのだ。「うわーー昨日より良くなっている」とレイアウトをべた褒め。
今回で田中さんのなかのケンの評価は格段に上がったようだ。バイトのユキ
も7キロ先のアパートから雨のなか自転車で到着。さすが、もと陸上部。
      
今日は雨の振りが昨日より激しい。お客様来るかな、とちょっと思う。2日
目のみ参加の方々が10時過ぎからやってきて、次々搬入。外を見るとまた
行列。そして、開場。どやどやーーっと人がなだれ込んで来る。心配は無用
だったようだ。「マミちゃんの本棚」の屋号で参加してくれている齋藤知子
さんがレジを手伝ってくれる。「マミちゃんの本棚」は黒いベルベットの布
とレースで包まれた素敵な箱で、中身の本もよかった。この日の終了間際、
私の古本魂の堰が決壊し、セドリ屋と成り果てたときに、一番買ったのがこ
の「マミちゃんの本棚」でした。
        

撮影:田中栞さん
       
昨日より会場がすっきりしたせいか、カフェが忙しかった。一箱古本市を2
日間したなかで、この日の午後2時前後だけお客様が数人で、まったりとし
た雰囲気になった。そう、予想ではこれぐらいだろうと思っていたんだよ
なー−。と心のなかでつぶやき、子連れの方の託児をしたりしてこの雰囲気
も楽しむ。2時半から1時間ほど、来年開催する別のイベントの打ち合わせ
があったので(!?)途中抜けることに。「みなさんよろしくですー。」
「えーーー!?」「大丈夫。あなたたちならできる!」って感じで出かける。
戻ってくると、すごい人。あと1時間ちょっとで終了なので、皆さん本気
モード。私もセドる。
          
17時。「はーーい。終了でーす。出品者の方は搬出を始めて下さーい。」
終った。真っ白。振り返る余裕はまったくない。搬出と同時精算を希望する
方に、集計して売れたスリップと売上げ金を渡す。今回は出品料を1日
1000円いただいて、売上げはすべてお渡し(マージンはとらない)とい
うシステムにした。売上げが出品料に満たなかった(赤字になった)人は、
50人中7人。売上げがゼロの人はいなかった。
(次回につづく)
   
△最新の庭番便りへ戻る


一箱古本市メイキング・レポート vol.2 2006.07.17  


心配だった台風の影響はあまりなく、ときどき小雨が降る程度。
        
ナンダロウさんは今年2月に塩竈市エスプで「菅原克己展」を行った庄司さ
んとブラザー軒へお食事に。ナンダロウさんと庄司さんは毎年菅原克己の命
日に東京で行われている「げんげ忌」でお会いしたとか。ブラザー軒は菅原
克己が詩にした場所で、昨年亡くなった高田渡さんが曲をつけて歌っていた。
       
この一箱古本市と同じ日程で偶然にも松浦弥太郎さんのCOW BOOKSが同じ本町
に来ていた。はしごをしている人も多いらしく、古本指数の高い本町界隈で
した。当の松浦さんが2日目にちらりと火星の庭へいらしてくれて、たまた
ま店主が不在の時間でお会いできず残念でした。
        
火星の庭はカフェでもあるので、屋台のようなノリで飲食も提供したいな、
と思い、いつものカフェメニューより遊びを多くして、「おにぎり」や「サ
ラダパスタ」「タコスピザ」など古本市限定メニューを出しました。会場は
箱を置いてやっと人が通れる程度なので、テイクアウト方式にし、外の歩道
にテーブルとイスを置きました。喜んでいただけたようなので安心。
      
ナンダロウさんが戻ってきた頃に、今夜トークでゲスト出演していただく渡
邊慎也さんもご来場。向いのガストで打ち合わせに入っていただく。
        
17時まで賑わいは途切れることなく続き、第1日目が終了。ほわ〜〜んと
心地よい充足感。活気があってよかったな。明日もあるけれど、初日に好ス
タートが切れると気持ちが楽になる。次は南陀楼綾繁トーク。古本市の会場
を一旦バラして、トーク会場のセッティングをする。多くの人は、別の場所
に設けるものと思っていたらしく、「ここでやるんですよ」と言うと、何人
か驚きつつも手伝ってくれる。ありがたいことです。ご予約は25名。
        

        

        
ナンダロウさんのトークは紙モノそのものの話というより、紙モノを通して
過去の未知の人と出会っていくという「紙モノとのつき合い方」に重点をお
いた話で、おもしろかった。なので守備範囲も広くなり、紙モノとなればな
んでも、となっていくのは、渡邊さんと共通項で、とてもウマが合っている
ように見えた。この話を聞いて眼を開かれた人も多いのではないか、私も今
後の参考になりました。参加者は28名でほとんどが女性でした。おみやげ
の紙モノは明治のマッチラベルなど、逸品が多く含まれていて、みなさんの
うれしそうで盛り上がりました。
        
その間にケンとユキが一日目の集計を計算。結果を持って打ち上げ会場の焼
き鳥屋「鳥心」さんへ。ここはいわい鶏を炭火で焼き、タレで食べるのがお
いしい。お声をかけると14名。日本酒片手に頬張りました。そして、結果
発表。一日目は総売上228410円。総点数479点でしたー。個人の部
1位は、「木版画屋からこ」さん、14200円。からこさんは自作の木版
画の葉書が大人気。美しい図版、丁寧に刷られた完成度の高さが際立ってい
ました。2位は「紅梅堂」さん。田中栞さんの屋号であります。仙台には根
強いファンがいますので、私家本狙いのお客様も多かったのでしょう。木版
画手製本で参加の鶴巻堂さんも健闘しました。でも、ま、売上げを競うイベ
ントではありませんので、この辺で終了。後は、ひたすら食い気に走る人達、
知的な話をする人達、ただにやにやする人(私?)などに分かれ、ほどよく
酔って散会となりました。
        

                
のはずでした。ナンダロウさんをホテルにお送りして、火星の庭へ戻ると、
女性4人が店の前に。田中栞さん、みさきたまえさん、千田佐知子さん、若
生妙子さんが傘をさしたまま談笑中。そうだよねー、めったに会えない人達
だもの、まーまー入って下さい、と、話だしたら止まらない。結局午前2時
半まで、濃密な会話が交わされました。2日目はだいじょうぶか?
(次回につづきます。)
   
△最新の庭番便りへ戻る


一箱古本市メイキング・レポート vol.1 2006.07.15  

ご無沙汰してしまいました。「一箱古本市 仙台」からすでに1週間。ご報
告が遅くなりました。お店と心身の復旧に時間がかかっておりました。まず
はご来場いただいたみなさま、ご出品くださった参加者の方々、応援のエー
ルを送って下さった方々にお礼申し上げます。無事、2日間けが人もなく
(ご老人や赤ちゃんもいたので)、盛況のなか終了いたしました。
      
うれしいことに「一箱古本市 仙台」の様子をいろいろな人がネットで紹介
してくれています。
          
「一箱古本市 仙台」の事が読めるおもなアドレスです。他にミクシイなど
でも。
         
「ナンダロウアヤシゲな日々」南陀楼綾繁さんのブログ
http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/
       
「田中栞日記」写真入りの詳細なレポート!
http://blogs.yahoo.co.jp/azusa12111/folder/630147.html
         
「okatakeの日記」岡崎武志さんのブログ
http://d.hatena.ne.jp/okatake/
         
「ここにも載っているよー」とお気づきの方教えてください。
          
木曜日から火星の庭は通常営業しています。「タコスピザありますか?」
「黒米食べられるんですか?」(どちらも一箱古本市限定メニュー)などと
聞いてくるお客様がいて、まだお祭り気分が続いていますt。出品者の方が
「楽しかったですー」と言いに来てくれると、嵐を乗り越えた仲間のように
「あのときさー」とひとしきり盛り上がってます。
       
余韻はまだ店内のあちこちにあります。
           
大人気だった蟲文庫さんの「苔袋」は残り3つをそのままお預かり中。
早いもの勝ちーー。

        
堂々売上げ2位の岡崎武志堂が今月限定で「臨時岡崎武志堂」を開設しまし
た。「彷書月刊 岡崎武志特集サイン入り」はあと3册です。

         
そして、展示中の「チェコのマッチラベル」コレクター南陀楼綾繁さんの
「古本けものみち」もパワーアップして開店しています。CDもありますので、
チェックしてみてください。

          
田中栞さんが古本市に携えてきた発行したばかりの「本の手帳」創刊号。新
進女性蔵書票作家の紙上ギャラリーと化していて、たっぷりの図版が魅力で
す。ほかに「消しゴム版画蔵書票を作ろう」「蔵書票折込帖を作ろう」など
紙上ワークショップも充実です。840円で販売中。

         
一箱古本市に来れなかった方、お祭りムードの残る火星の庭へぜひどうぞ。
         
では「一箱古本市 仙台」メイキング・レポートです。
         
7/7(金)

前日はお昼の営業のみにして、午後は閉める予定だったが、なかなかお客様
が切れない。そして電話が鳴りっぱなし。昨日から問い合わせが数十件。三
人のうち、だれか一人が電話番という体勢になる。たいていは場所の問い合
わせ。高齢の男性が多く、大声で何度も場所の説明をすることも。15時に
閉店。あと3時間で出品者が搬入に来る。急がなければ。ケンが台に使う木
箱を倉庫から運ぶ段取りだが、道が混んでいてなかなか来ない。バイトのユ
キとポスターを貼ったり、カフェのテーブルとイスを外の歩道に出したり、
本棚をどかしたりしているうちに「あ、次のバイトの時間だ。すみませんが、
あがります」と言い、いなくなる。私一人。またしても読みが甘かった。ほ
んとうにめずらしく、胃痛が起きる。もう焦っても仕方がないとお茶を飲ん
でいると、友人のMさんがご来店。「うわ〜〜〜、すごいねー」と何にかわ
からないが感心している様子を見て、よし!やったるわ。とがんがん働く。
18時前くらいから、出品者がどんどん箱を持ってくる。みんなで箱の見せ
合いっこ。楽しいが、ぜんぜん進まない。そうしているうちに保育園のお迎
え時間のリミット。今3才児を受け入れる余裕はないので、ケンの実家に無
理を言って預かってもらう。ただし22時までという約束。夜になると道路
の混雑は解消されて、木箱が揃った。
        
(割り込み。健一です。何往復もして木箱を運び込んで、「木箱余ったから
持って帰って」と軽く言われた時はその場に崩れ落ちた。しかもその後ちゃ
んと配置してみると数は余ってなかった。)
       
出品者の約半分の20人が納品を済ませる。みなさんそれぞれに工夫していて
楽しい。特に鶴巻堂さんは、木版画の手製本。どれほど手間と時間がかかっ
たか。創作話を聞きながらじーーーんと来る。会場はなんとか格好がついた
が、裏方の準備がまだまだある。「クミは実家に迎えに行ってめぐたん(娘
の愛称)を先に寝かせてて」となかば命令口調で言われ「いやだ、ケンが
行ってよ」と言うと「あなたは出品者名簿とか、食券作りとか、バックヤー
ドの整理できないでしょ」「ぐぐぐぐっ」となり、名残惜しい中途半端な気
持ちで店を出る。再び胃痛激痛。自宅で娘とばかばかしい深夜番組を見てい
て、一箱古本市のことを忘れて笑っているうちに胃痛は治まり、就寝する。
ケンがいつ帰って来たかはわからない。(健一:明け方4時です)
     
       
7/8(土)一箱古本市 仙台 第1日目
      
朝6時起床、7時にお店着。準備物などすべて完成している。やるなーーと
感心。古本市会場は私の担当で手付かずだったので、木箱を並べてその上に
箱を置いてレイアウトを作っていると9時半。完成!ぱちぱちぱち。仮眠を
とっていたケンに「会場ができたよ」と電話。バイトのユキ、横浜から田中
栞さんが到着。ケンも子供を保育園に預けてから来る。出品者がぞくぞく集
まり搬入、ナンダロウさんもやって来る。しかしあいさつもそこそこに、対
応に追われる。外ではすでに行列ができていて、びっくり!「写真ーー、写
真撮ってーー」と思わずウェブ担当のせい子ちゃんに言う。火星の庭の両側
にテナントが入っているので、オープン時間の遅い方に並んでいただいた。

       
11時。とうとう開場。ファンファーレでも流したい気分になる。みなさん
黙々としかし、気迫ある様子で箱を物色している。何人のお客様がいるのか、
数えようとしたが無理だった。10分後レジが混みはじめる。2人体制なら
いけるだろうと思っていたがこれも読みが甘く、3人は必要。この日は火星
の庭の古本を10%OFFにしたので、よけいにややこしくなった。ケンが作った
スリップ管理BOXがみなさんの賞賛を浴びる。

撮影:田中栞さん
     
この日レジのボランティアをしてくれた田中栞さん、千田佐知子さん、高熊
洋平くん、鈴木純子さん本当に助かりました。ありがとうございました。混
むのは最初の1時間かな、と思っていたらその後もずーっと来場者が絶える
ことなく、お手伝いも引き続きお
願いしてしまいました。

     

       
(次回につづきます。)
  
△最新の庭番便りへ戻る


「一箱古本市仙台、明日!」 2006.07.07  


みなさま、一箱古本市が明日に迫りました。空は台風が近づいているらしい
ですが、「そんなもの吹き飛ばして!」(テリ−さん談)やっていきたいと
思います。今日は問い合わせが30件近くありました。朝日新聞と河北新報
の効果でしょうか。ホームページの方もアクセスが集中して繋がりにくくなっ
ていたようです。古本に関心のある人がこれほどいるということがわかった
だけで、開催してよかったなーと思っています(感涙)。


ナンダロウアヤシゲさん http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/

岡崎武志さん http://d.hatena.ne.jp/okatake/

古書現世店番日記 http://d.hatena.ne.jp/sedoro/


でもご紹介いただきました。ありがとうございます。


混雑を避けるためにカフェカウンターと古本市用のレジを分けることにして、
人手も必要になるので、出品者の方にレジ・ボランティアを募りましたら、
4名の方が名乗りを上げてくれました(涙。歳とったのか泣いてばかりです)。
今日、田中栞さんからお電話「10時に着くように行きますから。レジでも
ウエイトレスでもなんでもお手伝いしますよ」と。「いやいや田中さんにそ
んなことさせられません」って言ったけど、やっぱりお手伝いしていただく
かも。すみません。

さぁ、あとはやるだけやって、楽しむだけ。
セイロンカリーも50食仕込みましたよーー。
  
△最新の庭番便りへ戻る


「チェコのマッチラベル」展はじまりました! 2006.07.06  

「チェコのマッチラベル」展が今日から始まりました。店内に500点近く
のマッチラベルが並んでいます。小さな紙片のなかに、素晴らしいの配色と
デザイン。チェコのものは美術も絵本も映画も、他の国はないある種の色気
とユーモアがあります。マッチラベルも単にかわいいだけじゃない、洒落た
ヒネリと大人の香りが漂っています。そんなチェコアートのエッセンス満載
のマッチラベル展をぜひご覧下さいませ。
   
△最新の庭番便りへ戻る



魅惑の一箱古本市メニュー 2006.07.04  

本日も、各地より一箱古本市用の荷物が届きました。岡山県・倉敷の蟲文庫
さんはなんと販売する本すべてに「蟲通信 vol.3」がついています。ミニ
コミ魂をゆさぶりたいへん魅力的です。

      
岡崎武志さんの出品用の本も届きました。箱を開けると直筆の色紙が(イラ
ストも)入っていました。ありがたきしあわせ。

      
蟲文庫さんも岡崎さんも本がまたいいのです。今回のイベントは古本屋根性
出していたらやれません。だって、右から左へ大好きな本が行き交うのを指
をくわえて見ているだけだもん。
          
さて、当日の古本市を盛り上げるもう一つの目玉。メニューのご紹介。セイ
ロンカリーは今回は黒米いり玄米ごはん。カフェメニューのタコライスのタ
コスをパンにのせてチェダーチーズをかけたタコスピザは秘蔵メニュー。こ
れおすすめです。

          
サラダパスタは無農薬栽培をする和田さんから、イタリアンパセリやバジル
をわけていただいて、夏野菜のおいしさがたっぷりです。ドリンクもシナモ
ンチャイなど、この日だけのメニューがあります。
        
なお、当日はカフェスペースで一箱古本市を行っていますので、テーブルと
イスはごくわずかしかありません。ご飲食はセルフサービス、テイクアウト
方式になります。と言ってもひとつひとつきちんと作っています。お天気が
よければ、歩道や近所の錦町公園が快適なのですが天気予報は今のところあ
まりよくないみたい。今から空に念を送っておきます。
    
△最新の庭番便りへ戻る


「一箱古本市 仙台」取材ざくざく 2006.07.02  

パンフレットが人から人へ渡り、ここ2、3日で取材が相次ぎました。河北
新報には、3回くらい取り上げていただきましたが、ついに朝刊の記事にし
てくれるそうです。女性記者のWさん「このわくわくが伝わるといいなー」
とかなり乗り気なご様子です。朝日新聞仙台版の記者の方もご来店。昨年
「仙台古本マップ」のとき取材にいらしたHさんでした。おもしろい、おも
しろい、と言っていただく。ひとしきり話が済み、「ところで本業のご商売
は最近いかがですか?」と。ギク。「イベントやっていて店がつぶれたん
じゃ、もともこもないですからね」決して嫌味な言い方ではなく、本心から
言ってくれているだけに、ギクギクギクーー。ということで、本業にもちゃ
んと勤しんでいます。新着本をアップしましたので、ぜひそちらもご覧下さ
いね。地元メディアにはそのほか「仙台リビング」にも掲載されます。あり
がとうございます。
      
さてこうなってくると、火星の庭に人はどのくらい入るのか?心配になって
きますが、急に広くもならないわけで、みなさん、ご不便をおかけしますが、
どうぞゆずり合って、気持ちよく古本市をお楽しみくださいませ。
     
今日は東京・神保町からご参加いただく呂古書房さんのお荷物が到着。蔵書
票、ちりめん千代紙、手描き図案紙、型染カレンダー!など、もううっとり
です。
     
そして、ナンダロウさんよりチェコのマッチラベルが届きましたーーーー。
7/6より開催です。ナンダロウさんのトークのお申し込みも集まってきま
した。まだお席がありますので、魅力あふれる紙モノ談義をぜひ聞きに来て
くださいね。お申し込みはメールでどうぞ。
     
△最新の庭番便りへ戻る


 
 
 


宮城県公安委員会許可第221000000659号 書籍商全国古書籍商組合加盟店
copyright(C)2000-2005 火星の庭 all right reseved