【開催前の告知】
カナダの知る人ぞ知る奇才・
マーカー・スターリング(旧名マントラー)が初来日し
待望の全国ツアーが決定しました。
東北では、仙台・火星の庭にて、共演者にyumbo・澁谷浩次さんを迎え、
たっぷりお届けします。この貴重な機会をどうぞお見逃しなく。
マーカー・スターリング 日本ツアー
7e.p. presents Marker Starling (aka Mantler) Japan Tour 2016
4/17(日)仙台
book cafe 火星の庭
出演:
Marker Starling (aka Mantler from Canada)
澁谷浩次(yumbo)
開場 7:00pm/開演 7:30pm
2700円(前売)/ 3200円(当日)+ 各1D
2,000円 + 1D (学生)―要証明書提示
チケット予約:http://www.7ep.net/events/
Marker Starling マーカー・スターリング
トロント在住、クリス・A・カミングスによるユニット。
2000年代にはマントラー(Mantler)名義にて
4枚のアルバムをリリース(うち3枚は独トムラブより)。
ロバート・ワイアットを彷彿させるヴォーカル+ウーリッツアー
+リズムボックスを基盤に、
ニューソウル、ソフト・ロック、AOR、スティーリー・ダン、
ワイアット、ブラジリアン・メロウ、ジム・オルーク、
シュギー・オーティス、モッキーやゴンザレスら同胞カナダ勢等に
通じるようでいながら特定のジャンルに収まりきらない
そのメロウ&テンダーなサウンドは、
ミュージシャンやうるさがたの音楽通を唸らせた。
2010年代に入りアーティスト名をマーカー・スターリングに改名。
改名後初となるアルバム『Rosy Maze』(海外発売2015年)と
最新カバー集『I'm Willing』をカップリングした
スペシャル仕様2枚組にて日本デビュー。
マントラー時代を通じて初来日となる。
2枚組のCD『ロージー・メイズ+アイム・ウィリング』が7ep.から好評発売中です。
当店でも販売中。
収録曲の”Hue And Cry”のアイ・アム・ロボット・アンド・プラウドによるリミックス
(日本盤限定)をSoundCloudにて公開しています。どうぞご視聴ください。
https://soundcloud.com/7e-p/
marker-starling-hue-and-cry-i-am-robot-and-proud-remix
さらに、
初来日ツアーでは入場者特典としてダウンロードコードを配布予定です。
毎日お店で流していますが、まったく飽きのこない音楽。
気持が自然とウキウキするメロディ、
絶妙なクールさとユーモアがあります。
心からおすすめです。
仙台公演の共演者の澁谷浩次さんにお願いをして
ライブに寄せる想いを綴っていただきました。
マーカー・スターリングと渋谷浩次の共演、
きっとかなり強烈な夜になると思います。
ご予約をお待ちしております!
チケット予約:http://www.7ep.net/events/
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「僕は崇高さに見切りをつけ
馬鹿げたものにチャンスを与えている」
Marker Starling "Husbands"より
(訳:斉藤暁生)
2000年に30代になってから音楽活動を始めたMARKER STARLINGは、
言ってみれば、一部の前のめりな音楽好きにしか知られていない、決して
「有名」とは言えないシンガーソングライターである。彼はもう20年近くも、
ホームグラウンドであるトロントの国際映画祭のチケット・センターで働い
ており、恐らく音楽を作ったりパフォーマンスをしたり、といった活動に
よる収入で充分な生活を送ってはいないだろうと思う。彼のような「専業
でない」音楽家/ミュージシャンは、当然ながら世界中の至る所に無数に
存在している。しかし確実に彼の音楽の熱心な愛好家は世界中に点在して
いて(僕もその一人だが)、時として驚くべき出会いや成果を生む場合が
ある。もちろんここで言う「成果」とは金儲けの話ではなく、STARLING
の音楽がどれだけ深く、他者の人生の時間に関わったか、という話である。
10代後半から20代前半にかけて、詩や音楽や美術をやっている年上の友
人と酒を飲みに行くと、必ずと言っていいほど最後は同じ議論(というか
説教)を聞かされる羽目になった。かいつまんで言えば「芸術で金を稼ぎ、
有名になること」が是か非か、という内容なのだが、ある者は若い僕に
「芸術をやるからには、趣味だからなどと言い逃れして甘えた表現をする
ようではいけない」と諭し、別の者は「どうせ有名になんかなれっこない
し、芸術なんかやってるとマトモな生活も家庭も持てなくなって自滅する
だけだから、そういう事は趣味としてやるほうがいい」と主張した。また、
ある時などは「芸術(音楽)は人の耳目に触れてこそ価値のあるものである。
要するに『売れるもの/商品価値のあるもの』こそが真に価値のある芸術
(音楽)なのだ。君はどうもそこのところを分かっていない」と、何故だか
怒気を含んだ酒臭い罵詈雑言を浴びせられたりもした。ちなみに、そういう
議論に熱中する年上の友人たちのうち、「芸術」で食っている者は一人と
して居なかった。皆、40代から50代前半といったところだったと思う。
年を取ったからにはこれぐらい言わせてもらうが的な根拠のない自信に
目を輝かせる彼らに左右を挟まれて、立て続けに煙草を吸いながら卑屈に
頷くしかなかった僕は、最近になってこの頃の事を思い出す。思い出して、
この議論に対する自分の考え方が、当時も今も1ミクロンも変わっていない
ことを確認する。即ち、「このような議論には一切興味が無い」という
考え方が、である。
僕は本当に、心の底から、創作活動によって有名になりたいとか、世界中
でとてつもない枚数のCDを売りたいとは思わない。売れている音楽=価値
のある良い音楽とも思わない。なにも、人に気に入られる事に消極的になっ
てこういう事を言うのではなく、少なくとも「より多くの人がお金を払って
もいいと思う音楽ほど聴かれる価値がある」だの「芸術で生活していけるほど
の才能なんてほんの一握りなんだから、さっさと諦めて真面目に働け」だのと
言い合うような場所は、音楽とも芸術とも何の関係も無いという、当たり前
の事を再確認したいだけなのだ。これではまるで、芸術家が「真面目に働い
ていない」みたいだし、そんなもの、自分の大事にしてるものを疎かにせず、
書きたい時に好きな曲を書けばいいだけの話じゃないか、と。
有名になるために、金儲けのために破壊したり、棄てたりしなかったもの。
大事にしているものの価値が、世界と奇跡的に釣り合って、思いもしなかった
ような道が拓ける事がある。それは世界の中ではほんの微かで、巨視的に見れ
ばほとんど誰の目にも止まらないような変化かもしれないが、場合によっては
世界で何千万枚売れたレコードよりも尊い変化であると断言出来る。その実例
として、STARLINGの輝かしい最新作 "Rosy Maze"に収録されたいくつか
の曲、例えば"Husbands"や"Uphill Battle"などという名曲がこの世に生
み出された事を、挙げることができる。
それでもあなた自身が現段階でMARKER STARLINGを「知らない」事を理
由に、彼の存在価値に疑問を抱くならば、一度でいいから彼の音楽をYouTube
ででも良いから聴いてみて欲しい。一聴すれば、きっと彼が何を大事にしていて、
何を愛しているのかを感じることが出来る筈だ。
(澁谷浩次)
"Uphill Battle" https://www.youtube.com/watch?v=xGuUP5bH_Ok
"Husbands" https://www.youtube.com/watch?v=1rvLJ-fVwjs
【終了後のご報告】
昨日4月17日は、当店店内にて
マーカー・スターリングLIVEを行いました。
素晴らしい歌唱と演奏にひきこまれ
日常を一旦離れてどこか旅をしてきたような
得難いひとときとなりました。
笑顔も素敵なマーカーさん。
共演は澁谷浩次さん(yumbo)で、
yumboメンバーの工藤夏海さん(ホルン)、山路智恵子さん(ドラム)とのトリオ編成
感動と興奮もさめやらぬ中、
マーカー・スターリングさんのCDアルバム
ひきつづき火星の庭にて発売中です!是非どうぞ!
マーカー・スターリング
2枚組のCD『ロージー・メイズ+アイム・ウィリング』
(レーベル=7ep.)
価格=¥2500+税
収録曲の”Hue And Cry”のアイ・アム・ロボット・アンド・プラウドによるリミックス
(日本盤限定)をSoundCloudにて公開しています。どうぞご視聴ください。
https://soundcloud.com/7e-p/
marker-starling-hue-and-cry-i-am-robot-and-proud-remix
皆様ありがとうございましたー!!
book cafe 火星の庭
〒980-0014 仙台市青葉区本町1-14-30 ラポール錦町1F
tel 022-716-5335
E-mail kasei@cafe.email.ne.jp
URL http://kaseinoniwa.com
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