& 関連企画
    



3月2日、3日にせんだいメディアテークで
「としょかんメディアテークフェスティバル」が開かれ、その中で
Book! Book! Sendaiが「ちいさな出版市」を行いました。

ちいさな出版市とは、
「ちいさな出版がっこう」で半年間、
本づくりについて学んだ受講生がつくった本の発表、
そのほか小出版のおもしろい本、東北の本をご紹介するものです。

   「ちいさな出版がっこう」について。
          (Book! Book! Sendaiサイトより。)
    出版にまつわる企画、編集、デザイン、流通などについて、
    出版のプロたちによる講義と実作をおこなう場です。
    本というメディアを読み手として手に取るだけではなく、
    誰もが思いを形にして届ける表現方法として
    身近な営みとなるよう開校されました。

火星の庭はBook! Book! Sendaiのメンバーとして、
出版がっこうの企画、運営に半年間携わり、
出版市では選書や会場作りを担当しました。
本の世界にとって、本を作り、発信する人達が増えることの大切さを
ずっと感じていたので、今回のような長期に渡る講座、大きな発表の場
が実現できたことは言葉にできないくらいうれしいことでした。


メディアテーク1階にあるカネイリミュージアムショップ、
東京・中野のタコシェ、
オンラインショップのトマソン社のご協力もいただき、
オープンスクエアの広いスペースにたくさんの本が並びました。


開場とともに本を手にする人達でいっぱいです。


ちいさな出版がっこう受講生の本が並ぶブース。その数20点。

本作りがはじめて、という皆さん。完成おめでとうございます!
すべて手作業で作った本、印刷に出した本、
内容も作り方も大きさもさまざま。
ご来場者が興味深そうに
受講生から説明を聞く姿がずっと見られました。


2日の午後には
ちいさな出版がっこうの主任講師の南陀楼綾繁さんが
ガイドをする出版市ツアーがありました。

長年、ミニコミ、フリーペーパーを作成し、収集している
南陀楼さんの解説を聞くと、
あらたな面白さ、魅力が見えてきます。

3日の午後は、
仙台でbooks&coffee stockを営み、
『ふきながし』を発行する吉岡英夫さんにガイドをいただきました。
国内外のたくさんのリトルプレスを扱う吉岡さん、
本や印刷物に並々ならぬ愛着を感じました。

ちいさな出版市は、
Book! Book! Sendaiはじめての試みでしたが、
2日間、途切れることなく賑わいました。
ご来場いただきました皆様、ありがとうございました。

本って、
本屋に並んでいるものばかりでなく、
いろいろあるんだなぁ、おもしろい!って感じていただけましたら
これほどうれしいことはありません。

半年間、仙台へ通い素晴らしい講義をしていただいた南陀楼さん、
講座に通われた受講生の皆様、
あらゆる面でサポートいただいた
メディアテークの小川さん、矢野さん。記録の村上さん、
どうもありがとうございました!
一緒に運営した佐藤純子さんはじめ、Book! Book! Sendaiメンバー、
お疲れさまでしたー!

          ☆

と、ここで終わらないのが、火星の庭(笑)。
出版市の夜は、火星の庭でトークをおこないました。
3/2は「ナンダロウさんの本見せナイト」

南陀楼さんが長年集めてきた古書、ミニコミ、フリーペーパーを
数十冊、実物を間近で見せながら語り尽す一夜。

手に取った本をよどみなく解説する姿は
「BOOK DJ」と呼びたくなるすごさ。
 ↓写真は、戦前の張り込み帖。 「こういうのが大好き」

古書店で見つけて、○万円だったそう。

なんと、
南陀楼さんが大学生の時に初めて作ったというミニコミも披露。

最初からすごかったんですねぇー。

会場にはミニコミ、紙もの好きの方々ばかりで、盛り上がりました。
70年代に創刊した関西の情報誌『プレイガイドジャーナル』をネタ
に、当時の音楽話に花が咲いたりしました。
個人的には、チェコのカレル・チャッペックやヨゼフ・ラダの
本に大きく反応。いいですよね、チェコの本。

この日のために用意した本は大きな段ボール箱で二つ分。
はじまる前に「全部紹介できるかなぁ」と
南陀楼さんが言っていましたが、
ちょうど最後の本でぴったり終了時間でした。

南陀楼さん、貴重なお話しをありがとうございました。

「ナンダロウさんの本見せナイト」第二弾も楽しみにしています!

          ☆

翌日は、
『マダガスカルへ写真を撮りに行く』(発行/港の人)を上梓された
写真家・堀内孝さんのトークを行いました。



こちらが『マダガスカルへ写真を撮りに行く』(港の人)。
著者の堀内さんは、宮城県多賀城市生まれ、在住です。
1990年に初めてマダガスカルを訪れて以来
20回以上通われているマダガスカル写真の第一人者です。
聞き手は、ご友人で画家の牧野伊三夫さん。

  (写真左 牧野伊三夫さん ・ 右 堀内孝さん)

なんと、この日はワンドリンクではなく、
マダガスカル風バナナフランベがつきました。
堀内さんに同行して2度ほどマダガスカルを訪れた牧野さんが
自ら火星の庭のキッチンに立ち
マダガスカルで食べたバナナフランベを再現してくれました。



有名なバオバブ街道など、
南国の乾いた空気とまぶしい陽射しが
冬の北国まで届くかのような
素晴らしい写真を映写しながら、
堀内さんのマダガスカル話がはじまりました。

マダガスカルに人が住み始めたのは、1500年前。
最初にインド洋を渡って、東南アジアからやってきました。
その後、アフリカ、アラブからも人が流入し、
他民族多文化の共生の島になりました。
島の人達の表情、自然に添い、手作りの暮らしを営む姿を見て
穏やかな気持ちになりました。

後半は、
当地の音楽を(カセット!)聞きながら、食事や手仕事について。
音楽はテンポの速い民族的なメロディ。
アフリカとアジア+αがミックスされたおもしろい音楽でした。
食事は素材が工業製品化されてない素朴なもので、
本来の味が濃く、野菜もお肉もお魚も良質のよう。
主食はお米。米食文化圏の最西端だそう。

最後は会場にいたかなりの人が、
「いつかかならずマダガスカル島へ行くぞ」と
思ったのではないでしょうか。かくいう、私も。

すぐ行くのは無理でも、
『マダガスカルへ写真を撮りに行く』を読んで
旅気分を味わってみてはいかがでしょうか。

このような機会を作っていただいた、
出版社「港の人」の里舘さん、月永さんありがとうございました。
最後の里舘さんのご挨拶がじーんと胸にくるもので、
一冊一冊の本に魂を込めて作られているのが伝わってきました。

ご出演の堀内さん、牧野さん、スライド上映を影で支えられた
堀内さんのパートナーのしほさんと息子さん、
素敵な時間をほんとうにありがとうございました!

    
   『マダガスカルへ写真を撮りに行く』
    堀内孝 著
    発行元:港の人
    発行日:2013年2月28日
    <四月と十月文庫 4>
    ソフトカバー 168ページ
    税込 1260円

    火星の庭店頭にて
    イベント後もひきつづき好評発売中です!
    是非お手に取ってご覧くださいませ!

 

  「ちいさな出版市」アンコールフェア  〜3/31まで
     
  大好評いただいた
   【ちいさな出版市】の一部を、火星の庭にて展示販売!
  当日ご来場できなかった方、もう一度ゆっくり見たい方、
  この機会にぜひどうぞーー!

  参加ご協力:タコシェ、信陽堂、港の人、四月と十月 




 book cafe 火星の庭
 〒980-0014 仙台市青葉区本町1-14-30 ラポール錦町1F
 tel 022-716-5335  fax 022-716-5336
 URL http://kaseinoniwa.com
 
 
 
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