2008年6月、当店も参加させていただきました「Book cafe てくり」
大好評いただき終了いたしました。
記録として以下にイベント前の告知・終了後のご報告を掲載しています。
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<2008/5/18の庭番便りから>
盛岡発の人気雑誌「てくり」が、3周年を記念してイベントを行います。
火星の庭も「りんご箱古本市」へお誘いいただき参加します。「てくり」
のイメージで暮らしや手仕事の本、絵本などを持って行こうと思っていま
す。5箱なのでけっこうな量です。会場は築120年の古民家。手仕事を大切
にする大工さん、岩井沢さんの工房です。すご〜く広いところらしい。出
店は「てくり5号」の表紙を飾ったカフェ「carta」さん、家具屋さんの
「Holz」さん、ホームスパンの「中村工房」さんなど魅力的な方々ばかり。
私も2日間お店番します。最終日の夕方は「プリンとコーヒーとマリンバラ
イブ」があり、こちらも楽しそうですよ。ライブだけ有料、人数限定です。
盛岡、いい街、大好き。
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<2008/6/16の庭番便りから>
6月14日の地震ですが、当店では本が4、5冊落ちたくらいで、特に問題
ございませんでした。ご心配いただき、お電話やメールを頂戴いたしまし
て、ありがとうございました。被害の大きかった地域の一日も早い復旧と
他界された方の御冥福を祈念しています。
本日の庭番は久美子不在のため健一が書いております。
岩手県は滝沢村にて行われました、
6/14・15のイベント『ブックカフェてくり』も、地震当日&翌日でしたが、
たくさんのお客様が御来場下さって、大盛況とのことでした。
そのイベント内の古本市に、お誘いいただいて当店も出店いたしました。
販売する本は前もって発送しておりましたので問題なかったのですが(本
の売れ行きも好調とのこと…ありがとうございます!)、久美子が初日か
ら会場に行っている予定だったところ、地震のため新幹線がストップして
しまい、初日は足止め。会場に行けたのは2日目の昨日だけ、と相成りま
した。詳しくは、日を改めて久美子がご報告を書くと思います。
(その昨日のてくりのイベントの余韻もさめやらぬうち、
久美子は今日は古本の仕入れのため、福島県での市会に行っている
のでございます。)
『ブックカフェてくり』、
御来場くださったお客様、
そしてスタッフのみなさま!本当にありがとうございました!!!
「てくり」初イベント・大盛況、おめでとうございまーーーす!!!
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<2008/6/19の庭番便りから>
5日ぶりに火星の庭へ帰って来ました。
「てくり」と地震、一生忘れられそうにありません。新幹線に乗る数十分
前のこと。車中、交差点で信号待ちしていた。アスファルトがうねり、電
柱が斜めってる。あわてて外へ飛び出す人達。駅を目指していた進路を変
え、とにかく火星の庭へ。壮絶な光景を予想していたが、古本は耐えてい
た。食器も無事。急いで駅へ向かうと、JRの機能は麻痺。新幹線はおろか
在来線も高速道路もストップだ。わずか50分(新幹線)で行けるところに、
どんな手段を使ってもたどり着けないとわかった時は、落胆した。
だから次の日に「Book cafe てくり」会場についた時はそれだけでハイテ
ンション。
「てくり」の編集・デザインをしている木村さんにご挨拶して、古本市会
場へ向かうと本棚がスカスカ。急に仕事モードになってひたすら補充する。
友人達も手伝ってくれた。(この写真の撮影もお願いしまして…。いつも
ありがとうございます!)古本市は、りんごの木箱を使っていい感じ。た
だサイズ的に、B5以上の大きさの本を立てて挿せないことが難点。雑誌を
けっこう持って来たので、お願いして一箱だけ段ボールで置かせてもらう。
補充のために箱から本を出していると人が集まって来て、「これいいです
よ!」と私も盛り上がっていると、いつの間にか人の輪ができていて「叩
き売り」みたいな光景になる。場所が隣のカフェ部分にまではみだしてい
たので「これはルール違反だな」と思い、木村さんに「すみません、こん
なことになって」と謝る場面もあったりして…。
会場は築120年の古民家。持ち主は岩井沢さんという大工さん。取り壊さ
れそうになったのを移築したそう。奥様に家のことをいろいろお聞きする。
解体→移築、気の遠くなるような苦労を柔らかな笑顔でさらりと話す。こ
の居心地の良さは生き延びた家の喜びがあふれているからではないか。す
ごい数の人がいるのに窮屈じゃない。古本コーナーも靴を脱いでいるせい
か、みんなじっくりゆったり見ている。
ランチをいただいた。
地元の旬の素材づくし。気取りや派手さのない、だけど手間ひまかかった
ほんとうにおいしい料理。「てくり」そのものだな〜。な、なんと600円。
食後の和菓子つきお抹茶200円。「申し訳ないですね」と言うと、「いい
んです、喜んでいただければ」と岩井沢さんの奥様。友人達と「来てよか
ったぁ〜〜」と歓喜。
玄関の土間にカフェcartaさんの出張喫茶、囲炉裏の方にカフェ&古本市、
反対側に「てくり」ゆかりの物販コーナー。ホームスパン中村工房のスト
ール、福田パン、家具屋のHolzさん、クッキーや珈琲豆、りんごジュース、
南部鉄器のオブジェなど、どれも誠実に作られた手仕事が並ぶ。
「わめぞ」の(っていう紹介でいいんですよね、木村さん)木村衣有子さ
んに初めてお会いする。けど、初めてとは思えないほど、すんなり会話。
「わめぞ」のおかげです。「あ、いいものあるんだ」と見せてくれた「わ
めぞ」メンバーの素敵写真に大爆笑。(向井さん…、「わめぞ」って何の
集まりだっけ)。囲炉裏の端に座って、だらだらおしゃべり。火星の庭で
何かやりましょう、むふふ、と軽くお約束する。何冊も著書がある木村さ
んの2001年発行の初著書『京都カフェ案内』はカフェ・ファン、カフェ・
オーナーにとって座右の書。舐めるように読んだことを思い出しました。
その後、盛岡へ2時間くらい外出。古道具屋、骨董の日曜市などを見て歩
き、「六分儀」へ。おじさんが一人で新聞読んでいるのが似合う喫茶店。
私達が一番若い客だった。盛岡の人、いいな、ここに通えて。
会場に戻ると古本市は終了。4時半に運送会社に集荷を頼んでいるので、
さっさと箱詰めする。思ったより減っていなかったが、売り上げはよかっ
た。地震のアクシデントにも関わらず、滞りなく進行し、これだけ盛り上
がったのはほんとうにすごい。東京や近県の人達は交通事情で来れない人
も多かったので、それだけが残念でした。
物販スペースでは、マリンバライブとプリンパフォーマンスが始まり、
イベントはクライマックスを迎えていた。
今回何よりも感動したのは、会場の空気。心を尽くしたおもてなし。主催
者も、参加者もお客様もみんな気負いなく、自主的に楽しもうとしている。
「てくり」が街を元気にし、その元気が「てくり」に返って来ているんだ
な、と感じた。言葉でうまく言えない忘れがたい体験だった。来場者は延
べ1000人、古本は1800冊集まったそう。ご来場いただいたお客様、「て
くり」の皆様、会場の岩井沢さんはじめスタッフの方々、ほんとうにあり
がとうございました!!!!!
心地よい疲れを感じつつ、最終の新幹線で帰って来た。仙台駅に着くと熟
睡したまま娘(5歳)が起きない。しょうがいないのでおんぶして(18kg)、
改札を過ぎる。紙袋2つ、布袋3つ抱えて。昔の行商人ぽく、ちょっと哀愁
漂ってたね。
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